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2017年05月27日

【スディルマンカップ2017】日本は中国に2-3で惜敗し 決勝進出ならず

オーストラリアのゴールドコーストで行われているスディルマンカップ2017。大会7日目の27日、日本は準決勝で、宿敵中国と金メダルのために負けられない試合に臨んだ。

準決勝 試合の詳細は下記の通り
 
日本 2-3 中国
 
混合複
渡辺勇大/東野有紗(WR22)2(21-12、14‐21、21‐19)1 ZHENG Siwei /CHEN Qingchen(WR1)

男子単
西本拳太(WR61)0(19‐21,16-21)2 LIN Dan (WR9)

男子複
園田啓悟/嘉村健士(WR5)0(21-23,16-21) 2 LI Junhui/LIU Yuchen(WR3)

女子単
山口茜(WR3)2(21-17 ,21-15)0  SUN Yu(WR6)

女子複
髙橋礼華/松友美佐紀(WR1)2(12-21、21-19)0  CHEN Qingchen/JIA Yifan(WR4)



大挙して押し寄せた中国ファンで、アウェー同様の会場。それでも、数には劣れど現地の日系コミュニティも応援に駆け付けるなど、そのボルテージは試合前から最高潮に達していた。
 
そんな中で登場した日本の先鋒は、混合複の渡辺勇大/東野有紗ペア。第1ゲーム、世界NO.1ペアの前に物怖じしない渡辺/東野ペアの若さが弾ける。序盤から勢いに乗ると、積極的に攻めて、終始リードを保ち続ける。相手のミスにも助けられて、そのまま21‐12の好発進。第2ゲームは、さすがに世界1位ペアがしっかりと立て直してくる。渡辺/東野ペアも何とか拾って繋げるも、終始リードを保たれたまま14‐21で取り返される。勝負どころのファイナルゲーム、渡辺/東野ペアが息を吹き返す。一進一退の序盤から、11‐9とリードして折り返し、勝負は後半へと。渡辺/東野ペアの若さが、ここから突き抜ける。微妙な判定でポイントを失い、強く抗議をするも判定が覆らないシーンもあったが、それでも緊張感を切らさない。最終盤では相手ペアに粘られヒヤリとするも、最後はきっちりと21-19で相手を沈めての大金星。日本先勝で、その勢いを男子シングルスに繋いだ。

 
男子単には、昨日に続いて今大会3戦目となる西本拳太。過去に二度五輪(北京、ロンドン)を制している林丹相手にこちらも怯まず真っ向勝負。第1ゲームは、どちらも譲らず相手の出方を待つような展開が続く。最後は惜しいところで21‐19で相手に取られるが期待以上の大善戦で、日本の勢いは止まらない。第2ゲームも伸び伸びとプレーする西本は、序盤をリードで終える。老獪な林は焦らずにポイントを重ね、終盤、一気に畳みかける。何とか食らいつこうとする西本だが、惜しくも届かず16‐21。これで、1-1。本人が「チームに悪い流れをつくらない敗戦」と語ったように、何とか良い流れを次に託した。


ここで、今大会3戦3勝と好調の男子複 園田啓悟/嘉村健士ペアが登場。相手は、世界3位の李俊慧/劉雨辰と不足は無い。一進一退の第1ゲームは9‐11で折り返し、何とか差を縮めようとする園田/嘉村ペアに対して中国ペアも要所を押さえてゲームは最終盤までもつれ込むが、最後は21‐23と僅かに及ばず。第2ゲームに入ると、長身の中国ペアの強烈なショットが次第に決まり始め、園田/嘉村ペアは拾って拾って対応するもなかなか自らのペースに引き込めず、善戦むなしく16‐21で落としてしまう。園田/嘉村ペアが、今大会初めての敗退を喫して、1-2と中国が先行する。



後が無いところで、コートに姿を現した女子単の山口茜。本人は「かなり緊張していた」と試合後に語ったが、そうは思わせない様子でプレーする山口。ただ、世界ランキング6位の孫は簡単な相手ではない。第1ゲームの中盤までは、ポイントの取り合いで推移。終盤には勝負どころで確実なポイントを物にした山口が、21-17で大事なゲームを先取する。これで流れを掴んだ山口は、第2ゲームでは、場内の大画面に大写しになった自分が転ぶシーンを見て緊張がほぐれ、そこから一気呵成に攻め立てる。21-16で第2ゲームもしっかり手中に収めた山口が、前大会で果たせなかった勝利で、後ろに控えるタカマツペアに勝利の望みを託した。


全てが決まる最終戦に控えるのは、女子複の高橋礼華/松友美佐紀ペア。この日のタカマツペアは、立ち上がりから精彩を欠いた。らしくないプレーが散見され、相手にリードを許す苦しい展開。しきりに首を傾げる2人をしり目に、ポイントごとにガッツを繰り返す中国ペア。気が付けば、9ポイント差の12-21でこの大会に入って初めてゲームを落としてしまう。第2ゲームに入って動きが良くなったタカマツ。若干のリードを許すもしっかりと付いていく序盤。中盤に入って追いついてからは、すかさずリードを広げたいところだったが、中国ペアもそれを許さない。世界No.1 ペアの意地で、しっかり食らいついていくタカマツだが、取ったら取り返すの展開が続く中で、取りたいところを落としてしまった結果、19-21で落として万事休す。その瞬間に日本の悲願の金メダルの夢は、2年後へと持ち越されることとなった。



 
この結果、明日の決勝は、中国と韓国との間で行われることに決まった。
 
 
試合後の選手コメント
 
混合複 渡辺勇大/東野有紗ペア
 
試合の振り返り
東野「女子の選手とはジュニア時代から8回くらい対戦してきて、初めて勝ったので嬉しいという言葉しか出てこない。ここまで、(男子複の)先輩たちが第一試合で頑張って勝てきてくれていたので、それを見てて自分らも絶対一勝を取ってやるって、会場に着いた時からずっと集中して試合に臨めたので良いプレーが出来て良かった」
渡辺「前勝負だと思っていた。中国の前の選手はすごく上手い選手で、動きが早くて沈めてくるってタイプなので、それに(東野が)しっかり付いていってくれて頑張ってくれたのが良かった」。
東野「勇大君が、本当に何回も声を掛けてくれたので、そこをしっかり意識してやれた」。
渡辺「いや、僕も(言い過ぎて)むっちゃ喉乾いちゃって。唇もペロペロになった(笑)」。
東野「(笑)いや、本当にそれくらい言ってくれてたんです」。
 
勝利のポイントは?
渡辺「第1ゲームがポイントで、いつも出だしやられるんだけど、団体戦っていうことできちんと先手を取れて、第1ゲームを物に出来た。追いつかれそうになったけど、しっかり気持ちを入れて最後押し切れた。本当に応援に助けられてこそ勝ち切れた」
 
この試合での起用と、一戦目でとわかった気持ちは?
渡辺「やってやろうって思っていた(それで、やってやりましたね?)そうですね、やってやりましたよ(笑)」
 

男子単 西本拳太
 
試合の振り返り
「どこまでやれるかという気持ちと、やってやるぞという気持ちの両方があって、ミックスが良い試合で勝ってくれたので、自分も誰が相手でも勝ってやるという気持ちで入れたのが、相手とスコア的に昨日に比べれば競ることができた原因だと思う。でも、あと少しでというところで取れないポイントがあるのが世界のトップとの実力の差だと、ひしひしと感じている。昨日のリーのスピードが体が慣れるというか覚えている部分があったので、昨日より今日の方が動けたのだと思う。それでも、フィジカルもメンタルも、よりプレッシャーがあるはずの相手より自分の方が先にミスしてしまっている部分なんか、日本では通用しても世界では通用しない。そういうところを含めて、一段階意識を上げてやっていきたい」。
 
昨日、まだ「勝ち」でチームに貢献できていないと言っていたが、今日の善戦で少しは気持ちが変わったか
「そうですね。チームの流れを悪くしないという大前提でやっている。自分としては、勝利という意味での貢献がまだできていない以上、また出番があれば、勝ちに結び付けられるように頑張りたい」。
 

男子複 園田啓悟/嘉村健士ペア
 
試合直後の感想と振り返り
嘉村「悔しいの一言」。
園田「次に繋げたかったが、それが出来ずに悔しい」。
嘉村「20‐20かそこらで競った場面で、どうしてもシャトルが沈まなくて、最終的に向こうに攻撃の形を作られた。やっぱりそこで気持ちの部分で押されていた。あそこできちんと決められないと、こういった団体戦の緊迫した場面で勝てない」。
 
相手との身長差は影響したのか
嘉村「身長差はあるが、そういう戦いを頭に入れてやってきたのに、レシーブの部分でどんどん引く形になってしまった。終盤は上げて上げてばかりだったので、自分たちの持ち味は低空戦でどんどん押していくプレーだが、それができなかっことで、こういう結果になった」。
園田「低い展開で行こうと考えていたのが、先に相手が落として上げる形でレシーブできない場面が多かったので、その辺で相手との差があった」。
 
試合の順番の変更や疲れの影響などは
園田「もう、疲れとか言ってられないので、気持ちでカバーしようと思って試合に臨んだ。ミックス(渡辺/東野ペア)が勝って良い流れを作ってくれたのに、自分たちが同じ流れを作れなかったのがすごく悔しい」。
 
相手との力関係、どこが違うのか
嘉村「最後は攻撃力の弱さとレシーブの差。やっぱり身長が高いので、連続して打ってくる球は驚異的な攻撃力がある。そこでしっかりかわす力が必要。小柄なので自分たちがいくらパワーをつけようと、あそこらへんのレベルまでは無理だと思うので、それをどう凌ぐか。自分たちの形である低い展開をもっと多く作れるようにしたい」。

団体としては、1‐1からの三番手だったが、どんな気持ちで試合に臨んだのか
嘉村「渡辺・東野が、世界ランク1位に勝って、勢いをつけてくれたので、自分たちも後輩に負けてられないし、自分もキャプテンだし、絶対に負けられないというで気持ちでやったけど、こういう結果になって本当に悔しい」。
 
今後の試合への抱負
園田「この負けはしっかり反省して、切り替えて次に臨みたい」。
 
試合前の円陣ではどんなことを
今日までの試合は先陣だったので、後輩たちが掛け声を掛けていたけど、今日は「負けてぐっすり眠れるか!」という感じで、カツを入れて皆で頑張ろうというようなことを言った」。
 
 
女子単 山口茜

後でない状況でも終始冷静な様子でしたが
「正直、緊張はしていた。後ろに心強い存在があるので、それを考えれば相手よりはプレッシャーが無いのかなと思ってやっていた。2ゲーム目の11点目を取られたところで、結構すごい転び方を何度も(大画面で)流されていて、それを見たら何か笑えてきて、それでリラックスできた。無理やりでも笑って落ち着きたかったくらいなので。1ゲームを取れたことで段々気持ちにも余裕が出来て、2ゲーム目ではその映像の件もあったりでリードを広げられたけど、一番は後ろに心強い先輩がいるのが大きい」。
 
相手選手の足元を狙っているように見えたが
「相手の方がプレッシャーがあって、動きが硬かったように思った。体が大きい選手なので打ち込まれるのに弱いところがあると思った自分が良い体勢に先に入って上から打つバリエーションを増やしていければ、あまり受けられることもないかなと思っていた」。
 
試合をコントロールできたという感じはあるか
「劣勢のぶんだけ焦って先に行ってしまった部分が、逆に良い方向に働いたのかなという気がする」。

ある程度、ゲームプラン通りの試合運びだったのか
「そうですね。全英オープンでやったときはもっと接戦になったが、その試合をビデオで見て、自分が決められたショットだったり、逆に決めたショットだったりを、今回の試合でうまく勝負どころで対応して決めることができたのが良かった」。
 
今日の試合で今後に繋げられることは何かあるか
「前回大会で自分が決勝で負けて、次に繋げられなかったのが、今大会では勝って次に繋げられたってのはとても大きいと思う」。
 
 
女子複 高橋/松友ペア

試合の振り返り
高橋「2-2で回ってきて、勝たなければいけないとかっていうプレッシャーとかは全然なくて、試合することを楽しみにしていたが、思った以上に自分たちのプレーが出来なかった。相手の方が、攻撃の場面で怖がらずにやっていた。自分たちもそうやっていればちょっとは変わったのかも知れない」
 
松友「勝たなきゃいけないっていうプレッシャーは無かった。どちらかというと、こういう状況下で試合できる機会はなかなかないので、そういう中で自分たちが何ができるかと思っていたが、マレーシア戦の時の半分もいいところが出せなかったので、これが今の実力だということ。また、しっかり練習しなおして頑張りたい」。
 
相手とはドバイ以来だが、何が通用しなかったのか
髙橋「本当に全てにおいて相手が上回っていた。気持ちも、プレーも全てにおいて自分たちが劣っていた」
 
ゲームとして終始、主導権を握られてしまった?
髙橋「そうですね。自分達がゲーム(の主導権)を握っているっていう気持ちは全くなくて、自分たちの得点もただ相手のミスでもらっている感じだった。逆に言えば、それだけ相手がミスしてポイントを貰ってたのに、攻撃面でやり方を変えていたら勝てるチャンスもあったはず。そこが修正できなかったところが良くなかった」。
 
中国に決勝への意気込みで負けてしまっていたようなことは
髙橋「うーん、正直、プレッシャーは無かった。逆にこういう場面では自分たちの方が強いと思って試合に入ったが、いざ試合に入ってみたら、気持ちとプレーがうまくかみ合わなくて、消極的なプレーばかりになってしまったので、決勝に行きたいって気持ちはもちろんあったが、傍から見てそう(気持ちで負けていたように)思われるのなら、そうだったということなのか・・・」。
 
他の選手の、最後に「タカマツ」が控えてくれているからとのコメントが多くあったが、その期待に応えられなかったことに関しての思い
松友「うーん、まぁそうですね。他の選手にそういう風に思ってもらえるのは嬉しいことだけど、その思いに応えられず、この負けで明日試合ができなくなってしまったことは、本当に申し訳ない」。
髙橋「自分たちも常に100%の状態でやれるわけではないし、相手も強いので、勝敗はどっちに転ぶか分からない。周りがそう思ってくれているように、自分もドンと構えてやれば良かったのかな」。
  
最後のは、ネットタッチ、オーバー?
松友「足が出ました」。
 
松友選手が、前に入るタイミングがいつもより入れなかった感じだが、相手のプレッシャーが強かったのか、それともタイミングがつかめなかったのか
松友「入るタイミングを自分で作らなければいけないのに、無理やり入ったりだとか、常に自分のペースではなく相手に合わせてしまっていた」。
 
今後の抱負を
松友「今日、久々に中国のペアとやって、もっと真ん中の練習をしなければいけないとあらためて思った。そういう場面でもっと自分たちの力を出せるように頑張っていければと思う」。
髙橋「また、しっかり練習して次に向けて頑張りたい」。
 
 
朴柱奉監督 試合後囲み
 
最後の女子ダブルスまでもつれ込むまでの展開の振り返り
「残念でした。今日は厳しい試合だった。チャンスがあるのは、女子シングルス、女子ダブルスで、男子ダブルスがその次、4番目に混合ダブルスが勝負というイメージだった。とりあえず、スタートの混合ダブルは本当に良かった。若いペアだけど、世界ランキング1位に勝てた。ジュニアの頃から渡辺・東野ペアは(今日の相手と)5回くらい試合をして負けた試合が多かったが、今回は本当に良い試合で勝ち、試合のスタートは本当に良かった。男子ダブルスが第1ゲームを勝っていれば、(試合そのものをを取って)日本の雰囲気ができたと思う。それでも、その後、山口が取り返して2-2まで行くことができた」。
 
最後のタカマツの敗戦に関して
「髙橋/松友には十分、チャンスがあった。中国選手よりも髙橋/松友の方がプレッシャーがあったのか、緊張していて固かった。それに、中国選手のレシーブが本当にうまくて、なかなか大事なポイントを決めることができなかった。負けたとはいえ、第1ゲームで、もう少し長い試合が出来ていれば、相手も第2ゲームからはちょっと疲れが出ていたから、第2ゲームを取れていたかもしれない。今日の彼女達は硬い部分もあって、試合運びの面でリーディングがあまり良くなかった。2ゲームだけでも3ポイントは取れるポイントを決められなかった。相手のレシーブがうまかったけど、もう少し長いラリーができていれば良かった」。
 
勝敗のポイントは
「ポイントは色々あった。男子ダブルスの第1セットの勝負。それと女子ダブルスの2ゲーム目。2ゲームの後半になれば、混合ダブルにも出ていた相手の1人(陳清晨)が疲れてくるのがわかってたから、2ゲームを取れていれば、ファイナルで勝負ができたかなと思う」。
 
今回のベスト4という結果をどう捉えるか
「もし、混合ダブルスに負けていれば、その次の男子シングルスが弱点ということもあり、ベスト4で終わってしまっても悪くない結果と言える。でも、混合ダブルスが勝ったことで、より勝てるチャンスが高くなったなかで、結局、負けてしまったのは残念。選手は結構疲れている中で、マレーシアに2回勝つだけでなく中国にも善戦したので全体を通しては良い大会だったと思う」。
 
(ゴールドコースト/植松久隆 写真:Nino Lo Guidice)


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