2015年12月01日

全日本総合　女子ダブルス見どころ

近年、日本の女子ダブルスは「オグシオ」出現によるマスコミ効果に始まり、北京オリン
ピックでの「スエマエ」の活躍、そしてロンドンオリンピックにおける悲願の藤井瑞希・
垣岩令佳（ルネサス）組銀メダル獲得と常に話題提供と世界トップクラスの実力を維持し
、日本のバドミントン界をリードしてきた。今もその状況は変わらずというより、より強
力になってきている。

昨年末、ＢＷＦスーパーシリーズファイナルにて高橋礼華・松友美佐紀（日本ユニシス）
組が中国ペアを倒しての初優勝の快挙、スディルマンカップ2015での決勝では中国との対
決で敗れ、準優勝だったものの女子ダブルスは高橋礼華・松友美佐紀組が勝利し、伝統あ
る女子ダブルスの権威を引き継ぎ、レベルアップさせて来ている。世界ランキングにおい
ては高橋礼華・松友美佐紀組が昨年から１位を維持し（１１月５日現在）、
前田美順・垣岩令佳（再春館製薬所）組が６位とまさに世界のトップレベルで争っている。

昨年は大本命高橋礼華・松友美佐紀組が４連覇を狙ったものの連戦の疲れか、栗原文音・
篠谷菜留（日本ユニシス）組によもやの苦杯、大混戦の要因を作った。結局その混戦を制
したのは與猶の負傷から完全復活した福万尚子・與猶くるみ（ルネサス、現再春館製薬所
）組で大健闘での感動の初優勝でした。

もう一組、大健闘だったのが準優勝の栗原文音・篠谷菜留組だった。準々決勝で高橋礼華
・松友美佐紀組を持ち前の強打で打ち破り、その勢いそのままに決勝進出、決勝戦でもフ
ァイナルゲームに持ち込むなど大会を大いに盛り上げ、もう一歩のところで惜しくも初優
勝はならなかったが日本の女子ダブルスの底力、レベルの高さを充分に見せてくれた。今
年もこのようなペアが多く出現することを期待したい。

さて、今年もやはり、主役、本命は高橋礼華・松友美佐紀組しかいない。一段とレシーブ
が安定し、松友のネット周りの技が冴え、高橋の強打が炸裂するというコンビネーション
が確立されていて頭ひとつ抜け出ている。4度目の優勝を堂々と狙う。

対抗一番手は福万尚子・與猶くるみ組。昨年の優勝以来、順調に実力が付いてきているこ
とは全日本社会人大会優勝、世界選手権銅メダル獲得で証明している。元気なプレイは見
ているファンにも元気を与える。

この2組に続くのが大型ダブルスとして期待され、２０１３年世界選手権３位の実績のあ
る前田美順・垣岩令佳組。昨年、台風の目となり、勢いに乗った時の攻撃力はピカイチの
栗原文音・篠谷菜留組。実力派ベテランで優勝経験のある松尾静香（ＮＴＴ東日本）・内
藤真実（ヨネックス）組。日本ランキング大会優勝の米元小春・田中志穂(北都銀行)組。
若手代表として期待されながら今一つ結果がでていない福島由紀・廣田彩花（再春館製薬
所）組。この５組は横一線でいずれもチャンスは大あり、優勝を虎視眈々と狙っている。

他に社会人大会、日本ランキング大会の活躍メンバーの実力派、新玉美郷・渡邉あかね
（ＮＴＴ東日本）組、村山祐美・浦谷夏未（北都銀行）組、久後あすか・横山めぐみ（山
陰合同銀行）組、小池温子・桜井みどり（広島ガス）組、鈴木温子・早田紗希（ヨネック
ス）組、大迫晴加・平野華梨（三菱電機）組。若手代表として川島里羅・尾﨑沙織
（ＮＴＴ東日本）組、星千智・東野有紗（日本ユニシス）組、大物感溢れる永原和可那・
松本麻佑（北都銀行）組、インターハイ優勝志田千陽・小田菜摘（青森山田高校）などこ
の種目はベテラン、新鋭を含めてやはりレベルが高い。どの試合も世界トップレベルの技
術が発揮され、激戦が予想される。ファンにとっては面白い戦いの連続になる。

▼高橋礼華/松友美佐紀

▼福万尚子/與猶くるみ

▼栗原文音/篠谷菜留



美郷茂樹


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