2015年12月01日

全日本総合 男子シングルス見どころ

今年も日本中のバドミントンフアンが注目するバドミントン界の最強の男を決める第
69回全日本総合選手権大会がいよいよ始まる。来年のナショナルメンバーを決定する基
準になる大会でもあり、日本のバドミントン界、そして選手にとってはもっとも重要な大
会となる。

今年の大本命は桃田賢斗(NTT東日本)。昨年は田児賢一(NTT東日本)が急遽体調
不良のため棄権した。桃田賢斗の優勝かと誰もが予想する中、決勝戦では緊張のためか普
段の力を発揮することなく佐々木翔(トナミ運輸)に敗退、桃田にとっては悔いの残る大
会となった。しかし、今年に入ってからの活躍は目を見張るものがある。シンガポールオ
ープン、インドネシアオープンスーパーシリーズプレミアで優勝、精神面においても技術
面においても急成長を遂げ、現在最も充実している。昨年の初優勝を逃した屈辱を胸に今
年の優勝への思いは強いはずである。また、世界ランク4位は素晴らしく、優勝条件とし
ての充分な要素を備え、万全を期して大会初優勝へ臨む。

対抗馬は復活が期待される田児賢一。昨年の欠場以来、どんな状況か彼のすべてが皆の興
味の的となっているといっていい、久しぶりにどんなプレイを見せてくれるのか興味津々
である。前人未到の6連覇を成し遂げた実績、実力は伊達ではない。桃田との直接対決は
フアンが期待する今から楽しみな夢のカードである。

忘れてはならないのが昨年七年ぶり2度目の優勝を飾った佐々木翔。彼の未だ衰えを知ら
ない左腕からのスマッシュの威力、勝負への執念、努力には頭が下がる。改めて連覇に向
けて淡々と準備を進めて、3度目の優勝へ挑戦してくるはずである。今年の優勝争いはこ
の3人を中心に展開される。

この3人に割って入るのが坂井一将(日本ユニシス)、上田拓馬(日本ユニシス)の実力
派二人。坂井一将は5月の日本ランキング優勝、9月の全日本社会人大会では2連覇を飾
り、安定した実力を発揮し、年齢的にも充実している。昨年は準決勝で桃田と大激戦して
おり、得意の攻撃力が続けばチャンスが来るはず、目標の決勝進出を実現したい。上
田拓馬は一昨年に決勝進出の実績があり、昨年のトマス杯では優勝決定の最終シングル
スとして歴史的な勝利から、今年5月のスディルマンカップでの活躍と確実に地味な努力
が実を結んで実力が付いてきている。現在日本ランキング4位、今年は3強の一角を崩す
べく、大会に臨む。

特に今年注目、期待したいのが西本拳太(中央大学)、常山幹太(トナミ運輸)、渡辺勇
大(富岡ふたば未来学園高校)の若手3人。西本拳太はインカレ3連覇を達成し、ナショ
ナルチームで急成長を遂げている。常山幹太は昨年、田児賢一の棄権ゾーンであったが準
決勝進出ベスト4は立派、試合巧者の佐々木には完敗したが次世代のホープである。渡辺
勇大は昨年全日本ジュニア大会優勝、今年インハイチャンピオンと順調に進んできている
。久々にシングルス、ダブルス(ミックスも)とも出来るオールラウンドプレイヤー。進
出上位を期待したい。

その他、実業団、社会人代表として竹村純(JR北海道)、武下利一(トナミ運輸)、山
口容正(トナミ運輸)、丸尾亮太郎(日立情報通信エンジニアリング)、竹内 宏気
(NTT東日本)。若手陣からインカレ準優勝五十嵐優 (中央大学)、インハイ準優勝三
橋健也(富岡ふたば未来学園高校)、全日本ジュニア大会優勝渡邉航貴(埼玉栄高校)、
準優勝奈良岡功大(浪岡中学)らに期待し、いかに若手陣が試合巧者のベテラン組に挑む
か注目してみたい。

▼桃田賢斗


▼田児賢一


▼佐々木翔



美郷茂樹

SPONSOR LINK

SPECIAL LINK