2015年12月01日

全日本総合 男子ダブルス見どころ

男子ダブルスを注目してもらいたい。歴史的快挙の昨年のトマス杯優勝、今年のスディル
マンカップ準優勝の原動力はこのダブルス陣のレベルアップが要因となったことは間違い
ない。それに伴い、全体のレベルアップは目覚しく活気に満ちている。世界ランキング
(11月5日現在)上位の6位に早川賢一・遠藤大由(日本ユニシス)組を筆頭に、16
位に園田啓悟・嘉村健士(トナミ運輸)組、17位に平田典靖・橋本博且(トナミ運輸)
組、23位に数野健太・山田和司(日本ユニシス)組が入り、来年のリオデジャネイロオリ
ンピック出場権獲得に向けて世界でしのぎを削っている。

今年も戦いの中心は4連覇を狙う早川賢一・遠藤大由組が一歩リードし、平田典靖・橋本
博且組、園田啓悟・嘉村健士組のナショナルA代表の3組で競い合う図式で展開される。
優勝候補一番手の早川賢一・遠藤大由組は昨年末のBWFスーパーシリーズファイナルに
おいて第3位の成績を残し、その後の世界での戦い振りは素晴らしい。3月全英オープン
3位、4月シンガポールオープン3位、スディルマンカップ準優勝での大活躍、8月の世
界選手権銅メダル獲得、9月のヨネックスオープンジャパン3位などスーパーシリーズで
の初優勝は時間の問題というところまで実力を挙げている。持ち前のスピードを活かした
小気味よいプレイに二人のテクニック、パワーがマッチして、ダブルスの形としてのコン
ビネーションの良さが際立ってきた。集中力を切らさず、戦えば4連覇は確実なものとな
る。

対抗はやはり平田典靖・橋本博且組。2009年の初優勝から3連覇を達成して以来、常
に優勝争いを繰り広げ、円熟味を増したゲームメイクと幅広い攻撃力は相変わらず強力、
相手にとって脅威、昨年は惜しくも準優勝だったが今年は4度目の優勝を狙う。

次は園田啓悟・嘉村健士組。9月のヨネックスオープンジャパンベスト8、10月のビット
ブルガーオープンで3位に入るなど、ここにきて調子が上がっている。いかに自分たちの
ペースでプレイ出来るかがいつも勝利へのカギとなる。この3組に続くのは日本ユニシス
ダブルス陣、4月のヨネックス大阪インターナショナルチャレンジ優勝の数野健太・山田
和司組、全日本社会人大会準優勝で爆発力のある佐伯祐行・垰畑亮太(日本ユニシス)組
、若手期待のホープ昨年3位井上拓斗・金子祐樹(日本ユニシス)組でそれぞれタイプは
違うがお互い切磋琢磨しあい、上位を脅かす実力を充分に備えているそのチャンスを生か
したいところである。

もう3組注目してもらいたい。全日本社会人大会優勝保木卓朗・小林優吾(トナミ運輸)
組、全日本学生選手権大会優勝古賀輝・齋藤太一(早稲田大学)組、インターハイ優勝、
日本ランキングで3位に入るなど高校生とは思えない高度なプレイをする渡辺勇大・三橋
健也(富岡ふたば未来学園高校)組、勢いのある若手の期待のダブルス、伸び伸びと力を
発揮してほしい。

このように楽しみな強力ダブルスが多く、今年は全体として、一段と実力伯仲のレ
ベルの高い試合が繰り広げられそう。男子ダブルスは試合の流れが早く、ちょっとした要
素で攻守が切り替わり、相手に隙を見せられない。また、体調などのコンディ
ションによっても勝敗は大きく左右されそうである。優勝するためにはどの対戦
も一息たりとも気の抜けないゲーム展開が要求されることになる。

その他に実業団、社会人代表として、日本ランキング大会3位牧野公亮・渡部大(JR北海道)、
島田大輝・竹内義憲(ヨネックス)組、大嶋一彰・海野祐樹(日立情報通信エ
ンジニアリング)組、大越泉・星野翔平(NTT東日本)組、教職員大会優勝吉村諒・長
嶋一輝(西陵高校教員)組などベテランダブルスの経験豊富な巧みなプレイは本当に楽し
い、勝敗抜きにして楽しんでもらいたい。

▼早川賢一/遠藤大由

▼平田典靖/橋本博且

▼園田啓悟/嘉村健士


美郷茂樹


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