2014年11月27日

平成26年度 全日本総合選手権大会 大会展望:女子シングルス

昨年の優勝は三谷美菜津(NTT東日本)が遅ればせながら、やっと潜在能力を開花させての初優勝を飾った。準決勝では前年優勝今別府香里(ヨネックス)とのファイナルゲームを制し、決勝では5回の優勝経験を持つ廣瀬栄理子(ヨネックス)を倒しての堂々たる優勝だった。
今年の女子シングルスは近年になく、レベルが高い、戦国時代と言っていいのではないか。エントリーを見るとすごい布陣である。まずはどの選手が優勝してもおかしくなく、勝負のカギは第一が体調管理、そしてゲームにおいて如何に自分のペースで試合運びが出来るかに係ってくる。
優勝候補のトップグループとしては当然昨年優勝の三谷美菜津、廣瀬栄理子(ヨネックス)、今別府香里(ヨネックス)、奥原希望(日本ユニシス)、高橋沙也加(日本ユニシス)、山口茜(勝山高校)の6選手が挙げられる。

そんな中、今年の優勝最有力候補の筆頭はやはり昨年優勝の三谷美菜津、安定したフットワークからくるスピードある動きで攻撃力、レシーブ力ともレベルアップ、今年の世界選手権での銅メダルは立派、世界と戦う充分な実力が付いてきた証拠である。2連覇の可能性が充分期待できる。

対抗は実力、経験とも日本の女子シングルス陣を引っ張る廣瀬栄理子、未だに持ち前のスピード溢れるプレイは衰えを知らず、6度目の優勝を狙う。これまでの勝敗は体調に左右されることが多く、海外遠征など厳しい日程の中でどのように調整していくかが優勝への最大の課題となる。

2度の優勝経験を持つ今別府香里、好不調の波があるものの好調時の強さは一番、気力の充実とどう体調管理を進められるかがカギになりそう。

静かに優勝を目標に戦うのは2011年最年少優勝の奥原希望、ケガなどで出遅れていたがベトナムグランプリ、11月の韓国グランプリで優勝、コートを駆け巡るレシーブ力は素晴らしく、2011年の再現、復活を秘かに期しているはず、期待したい。

台風の目となりそうなのが誰もが認める大器高橋沙也加、左腕からくり出すショットの威力は他に類を見ない。その秘めた能力を発揮できれば当然、初優勝となる。

なんと言っても最注目はこの人、2013年ヨネックスオープン日本選手初優勝の天才少女山口茜、勝山の星が4月の世界ジュニア大会優勝。8月のユースオリンピックでは優勝は逃したが堂々の銀メダル。インター・ハイ2連覇などかすむほどの実績を誇り、国内で残るのは全日本チャンピオンのみ。

この布陣に割って入る、まだまだ、楽しみな選手が目白押し。ナショナルメンバーの佐藤冴香(ヨネックス)、橋本由衣(NTT東日本)、2013年ヨネックスオープンジャパン準優勝の実績を持つ打田しづか(日本ユニシス)、日本ランキングサーキット優勝、アジアユース優勝の大堀彩(富岡高校)など優勝のチャンスは充分ありうる。思い切りの良い試合展開を終始続けられるかがカギになる。

この他、日本ランキング上位の北都銀行のエース楠瀬由佳、ルネサスのエース伊東可奈、教職員大会優勝の関谷真由、インカレ優勝の田中志穂(法政大学)、若手代表として、全日本ジュニア大会優勝川上紗恵奈(富岡高校)、全国中学校大会優勝高橋明日香(富岡第一中学)、2位水井ひらり(富岡第一中学)にも普段の実力を発揮し、上位を脅かす活躍を期待したい。



美郷茂樹



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