2014年11月28日

平成26年度 全日本総合選手権大会 大会展望:女子ダブルス

日本の女子ダブルスの状況は北京オリンピックの「オグシオ」「スエマエ」によるマスコミ効果、ロンドンオリンピックにおける悲願の藤井瑞希・垣岩令佳(ルネサス)組銀メダル獲得と話題を常に提供して、実力においても常に世界のトップレベルを維持してきた。

今年に入り、高橋礼華・松友美佐紀(日本ユニシス)組がヨネックスオープンで初優勝、アジア大会で準優勝と伝統ある女子ダブルスの権威を引き継いで来ている。世界ランキングにおいて快挙、高橋礼華・松友美佐紀(日本ユニシス)組が初の1位(11月7日現在)であり、前田美順・垣岩令佳(ルネサス)組が6位とまさに世界のトップレベルで争っている。

昨年は高橋・松友組が3連覇を成し遂げ、混戦と言われていた時代に頭ひとつ抜け出た感がある。昨年大健闘だったのが準優勝の樽野恵・新玉美郷(NTT東日本)組だった。第3シード松尾静香(NTT東日本)・内藤真実(ヨネックス)組を準々決勝で破り、準決勝では第2シードの前田・垣岩組をファイナル20-20からの劇的勝利。今年もこのようなペアが出現することを願う。

今年は高橋礼華・松友美佐紀組が4連覇を狙う。6月のヨネックスオープンでスーパーシリーズ初優勝、10月のデンマークオープン準優勝など頭ひとつ抜け出ている。二人ともレシーブが安定し、松友のネット周りの技が冴え、高橋の強打が炸裂するというコンビネーションのいい形に磨きがかかってきた。4連覇のかかるこの大会、日本の女子ダブルスの代表として世界トップレベルの技術を思う存分発揮してもらいたい。

対抗は前田美順・垣岩令佳組。ナショナルチーム期待の大型ダブルスである。どちらかというと二人とも試合を作るタイプではなく攻撃していくタイプ、まだ、コンビネーションに課題が残るものの2年目の今年は徐々に力を発揮してきている。世界選手権3位は世界に通じる大型ダブルスであることを証明した。今年はこのペアでルネサス最後の優勝をとの決意が固い。

次に続くのが昨年の勢いそのままに臨みたい樽野恵・新玉美郷組、今年の日本ランキング大会優勝など相変わらずの勢いをみせている。

もうひと組は、松尾静香・内藤真実組、9月の全日本社会人大会で優勝、一時、所属の変更にてブランクがあったものの元々世界ランキング上位の実績があり、2009年にはこの大会優勝もある。再びオリンピックを目標にするには負けられない戦いとなる。

この4強に割り込みたいのが福島由紀・廣田彩花(ルネサス)組、9月の全日本社会人大会で準優勝など伸び盛りの若手代表と言っていい。

もうひと組、薦めたいのは栗原文音・篠谷菜留(日本ユニシス)組、日本リーグ、全日本実業団大会など団体戦での活躍は素晴らしく、そろそろ個人戦での結果を出したいところである。

注目したいのは福万尚子・與猶くるみ(ルネサス)組、與猶の負傷により、9月の全日本社会人大会で復活し、3位、完全復活を期待したい。

他に社会人実力派、宮内唯・久後あすみ(ルネサス)組、小池温子・桜井みどり(広島ガス)組、大迫晴加・平野華梨(三菱電機)組、江藤理恵・松田蒼(岐阜トリッキーパンダース)、永原和可那・松本麻佑(北都銀行)組、インターハイ優勝尾崎沙織・川島里羅(埼玉栄高校)などこの種目やはりレベルが高い。どの試合も激戦が予想され、ファンにとっては面白い戦いの連続になる。



美郷茂樹



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